「中小企業診断士2次試験 事例攻略のセオリー」は、「村井メソッド」と言われる思考法や方法論を紹介する本です。
中小企業診断士試験の受験生にとって著名な本であり、平成26年度版を最後に出版されていないため、価格にプレミアムがついています。
この記事では、私が使用した本書(平成25年度版)の構成と特徴、そして、レビューを紹介します。
事例攻略のセオリー「構成・特徴」
「事例攻略のセオリー」は、次の6章から構成される全487ページのテキストです。
第1章 第2次試験の実施概要
第2章 合格に必要な能力と試験合格のための9カ条
第3章 出題傾向分析
第4章 事例問題を解く手順と留意点
第5章 事例問題攻略のセオリー
第6章 セオリーで解く過去本試験問題
特にポイントとなるのは、第5章であり、この章において、事例問題攻略のための「18項目のセオリー」を紹介しています。
例えば、「セオリー1:題意を適切に判断せよ」では、問題文の問いかけや文脈から題意を見極めていくことについて、解説が述べられています。
また、本書のコンセプトは、次のとおりとなっています。
「合格水準を最低限満たすための答案といった試験の本質を外した解答ではなく、先入観や一般論を排除し、与件に基づく徹底的な思考方法により、試験の出題者が求めるベストな解答を、導き出すためのメソッドである」
事例攻略のセオリー「レビュー」
私は、2次試験の解答プロセスの学習用として、本書を購入しました。
2次試験の学習をはじめた直後は、このセオリーにしたがって、解答していたのですが、途中で離脱してしまいました。
なぜなら、上述のコンセプトにあるとおり、受験テクニック的要素が薄く、即効性がないことから、受験1年目で合格を目指していた私にとっては、有効ではないと考えたからです。
ただし、本書からの離脱後、私は過去問を参考に独自の解答プロセスを構築したのですが、それはそれでかなり大変な作業でした。
したがって、解答プロセスを独自に構築しようとお考えなら本書は不要ですが、独自に構築しない予定もしくは解答プロセスがわからない方にとっては本書は必要だと思います。
まとめ
「中小企業診断士2次試験 事例攻略のセオリー」を中小企業診断士試験2次試験の独学用教材として購入すべきか否かは次のとおりです。
■ 受験テクニックなど即効性を重視する、もしくは、独自で解答プロセスを構築する予定の方には、「オススメ度は低い」
■ 解答プロセスのイメージがない方(学習しながら解答プロセスを整理するのも面倒な方)には、「オススメ度は高い」
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