この記事では、「宅地建物取引士(宅建)」資格の取得難易度、資格保有者の期待年収を紹介しています。
宅建の合格率は、概ね15〜18%で推移しており、一見、難易度が高そうに見えますが、取得に必要な学習期間が3~5ヶ月程度と、十分に独学で取得できる資格です。(私も独学で取得しました。)
また、国家資格の分類上、設置義務資格に該当し、事業者が一定数の資格保有者を雇用する義務があることから、就職の観点からも有効です。
なお、資格保有者の期待年収は、概ね470〜720万円となっています。
宅建の取得難易度(合格率、学習時間)
こちらが、近年の受験者数、合格者数、合格率の推移です。
年度 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) |
2017 | 209,354 | 32,644 | 15.6 |
2018 | 213,993 | 33,360 | 15.6 |
2019 | 220,797 | 37,481 | 17.0 |
2020 | 204,250 | 34,338 | 16.8 |
2021 | 209,749 | 37,579 | 17.9 |
合格率は概ね15〜18%で、一見、難易度が高そうですが…
次の表のとおり、合格までの学習時間は3〜5ヶ月であり、短期間で取得できる資格と言えます。 また、学習時間としては、簿記2級よりやや少なく、FP2級よりやや多い、とされています。
宅建 ユーキャン | 宅建 TAC | 簿記2級 ユーキャン | 簿記2級 TAC | FP2級 ユーキャン | FP2級 TAC | |
学習時間 | 300~350h | 300h | 350~450h | 370~490h | 150~300h | 200~300h |
学習期間 | 3~5ヵ月 | 3~5ヵ月 |
宅建の学習方法の検討(独学か、資格予備校か)
次の表は、資格予備校を利用した場合のコストです。
コース | 金額(円) |
TAC 総合本科生S Web通信講座(早割り) | 149,000 |
LEC パーフェクト合格フルコース Web通信講座(早割り) | 101,200 |
ユーキャン 宅地建物取引士講座 | 63,000 |
スタディング 宅建士講座(早割り) | 17,600 |
TACとLECに関しては、10万円超となかなかの高額。
もちろん、資格予備校を利用することには様々なメリットがあると思います。
しかしながら、宅建の場合、次の理由から、まずは独学でチャレンジした方が良いと考えます。
・想定学習期間が短期間であること
・独学の方が教材のコストが低いこと
・資格試験には合う、合わないがあること
独学の場合のコストですが、基本テキストと過去問を1万円未満で揃えることができます。
テキスト | 金額(円) | テキスト | 金額(円) | テキスト | 金額(円) |
TAC みんなが欲しかった!宅建士の教科書 | 3,300 | TAC わかって合格る宅建士 基本テキスト | 3,300 | 宅建学院 らくらく宅建塾 | 3,300 |
TAC みんなが欲しかった!宅建士の12年過去問題集 | 2,860 | わかって合格る宅建士 分野別過去問題集 | 2,750 | 過去問宅建塾【1】権利関係 【2】宅建業法 【3】法令上の制限その他の分野 | 各1,980 |
計 | 6,160 | 計 | 6,050 | 計 | 9,240 |
また、資格試験には、例えば「暗記系は得意だけど、理論系は苦手」など、自分に合う、合わない、があります。
高額のコースを選んだあとに、自分に合わないことが発覚したら、目も当てられません…
独学であれば、コストが低いため、損切がしやすいと言えます。
とは言え、資格予備校を利用するか、独学で学習するかは、悩みどころだと思います。
ただし、悩み過ぎて、スタートできないのは、一番もったいない・・・。
私がオススメするのは、とにかく、一度、過去問を読むことです。 そうすることで、自分に合う・合わないが把握できたり、学習へのモチベーションが上げることができます。
迷われている方は、私が独学で合格した際に使用した過去問「みんなが欲しかった!シリーズ」を是非、一読してみてください。
なお、宅建は、受験する上で年齢・性別・国籍の制限がないので、20歳未満の未成年者でも受験できます。
ちなみに、試験内容から、公務員試験の学習経験がある方、法学部卒の方には、非常にマッチしやすい資格となっています。
宅建資格保有者に対するニーズ
宅地建物取引士資格は、国家資格の分類上、設置義務資格に該当します。
具体的には、最低設置人数は、事務所の「業務に従事する者」の数の5分の1以上とされています。
実際にどれくらいの人数が必要とされているかというと、概算で「152,347~249,052人」になります。(「令和2年度末宅建業者と宅地建物取引士の統計について」に基づく概算)
また、専任宅地建物取引士数が「220,854人」となっていますので、充足率は高く見積もっても「112%」であるため、資格保有者へのニーズは高いと言えます。
宅建資格保有者の期待年収
資格保有者の期待年収は、約470~720万円です。 (厚生労働省の令和2年賃金構造基本統計調査に基づく不動産取引業従事者の年収)
まとめ
この記事では、「宅地建物取引士(宅建)」資格の取得難易度、資格保有者の期待年収を紹介しました。
ご紹介のとおり、合格率は概ね15~18%ですが、学習期間が3~5ヶ月程度と、十分に独学で取得できる資格です。
また、設置義務資格であることから、就職の観点からも有効で、期待年収は470〜720万円となっています。
迷われている方は、私が独学で合格した際に使用した過去問「みんなが欲しかった!シリーズ」を是非、一読するところから、はじめてみてください。
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